2012年4月9日月曜日

田舎に泊まろう3


引き続き、だっくの任地ドンポアセに来ています。

同期隊員だっくは小学校教諭ですが、隣町に高校で理科を教えているTKという隊員がいます。

どうせなので自炊をして、3人で夕飯を食べようという事になりました。

ただ、この二人、任地でほとんど自炊をしていません。

野菜などを買っていき、だっくの家で自炊をしようと調理道具を見て唖然・・・

前任者が残したという調理道具はあるものの調味料はほぼゼロ。

なんせ、塩コショウすらありません。

箸も一膳しかなく、フォーク等がないかと思っていると、

TK「じゃあ、箸つくりましょうか?」

などと意味のわからない事を言い出し、木の枝をナイフで削り始めました。



・・・

なんなんだこいつら!?

私たちは遭難しているわけでもなく、原始人体験をしているわけでもありません。

れっきとした21世紀に生きる日本人です。

たくまし過ぎる若い2人を見て、日本の将来は明るいのか暗いのかわからなくなりました。


実は、この日はTKの誕生日だったので誕生日パーティーをする事にしました。

ケーキはないのでケンケにロウソクを刺してお祝いです。

さらに誕生日プレゼントには

生徒と一緒に草刈りができる様にとカトラスという草刈り用のカマと

男一人で任地にいるのは寂しいだろうと思い、女の子の人形をプレゼントしました。

ちなみにこの人形、夜中に見たら悪夢を見そうな上に、スイッチを押すと光るというよくわからない機能がついています。



そんなお祝いなのか嫌がらせなのかわからない誕生日パーティーで田舎に泊まろう体験は終わりました。


いや~それにしてもよく頑張ってるわ~。

だっく、色々とサンキューでした。



2012年4月8日日曜日

田舎に泊まろう2


同期隊員だっくの任地で田舎に泊まろう体験中です。

だっくは小学校教諭という職種で近隣の小学校をバイクで巡回して理科や算数を教えています。

そんな活動に同行させてもらいました。

むろん、私はバイクがないのでタクシーで追いかけること、約30分。

小学校に着きました。

この日は近隣学校を集めて教材研究のための模擬授業が予定されていました。

そのためだっくと私は見学してアドバイスなどを行う事が目的でした。

しかし・・・

校長「いや~開催しろって案内が来たのが金曜日で、土日は葬式で忙しかったからさ~」

って事で、学校に着いても近隣学校の先生がいる気配はなし。

ダックがスケジュールを調整し、この学校では後日開催される事になりました。

どうせなので通常授業を見学させてもらう事にしました。




見学したのは「理科」。

呼吸についてです。

酸素、二酸化炭素、肺などの単語すら生徒が理解出来ているのか不明な状況で授業は進んでいきます。

何より驚いたのは

生徒が一人も教科書を持っていないし、ノートを持っている生徒すら数人。



生徒はひたすら聞くだけです。

ただ、先生が不真面目かと言ったらそんな事はなく、画用紙に書かれた自作の教材や生徒を巻き込んだアクティビティーみたいなものを用意したり工夫していました。

以下、語弊があるかと思う事を書きます。

捻くれた私が思ったのはおそらくこの授業は私たち外国人ボランティアがいるから用意されて実施されたまだマシな授業ではないのか?という事。
実際、壁に貼られた時間割にはこの時間は別教科の授業でした。

先生は最後に授業を纏めて、生徒に課題を出したりして頑張っていました。
しかし、私はこの授業を経て、生徒は何を学んだのか?という事がいまいちわかりませんでした。

今回、この学校でガーナの教育が抱えるもっと根本的な問題を実感しました。

それは「学校のマネージメント」

・時間割通りに授業を実施する
・授業中には生徒を基本的に教室外へ出さない
・ノートやペンを準備して(させて)授業内容を記録させる

当たり前の事ですが、そういった環境作りをもっとしっかりするべきだと切に感じました。

無論、それを完璧に実施するのはとてつもなく大変ですし、阻害している様々な要因があるかと思います。

しかし、そういった事を置き去りにして教材を工夫したりしても、ガーナの教育の発展はないと感じました。

本当に難しい問題ですね。

田舎へ泊まろうはまだ続きます。




2012年4月7日土曜日

田舎に泊まろう1


田舎に泊まろうinガーナ

文字通り、ガーナで田舎に泊まってみようって事です。

ただし、ガーナ人でもビビる様な本当に小さな田舎ではなく、協力隊員のいる任地で田舎に泊まってみようって事です。

そんなわけで、ウルルン滞在記の様なものは期待しないで下さい。

お邪魔したのは

ガーナに来てやさぐれと評判の「だっく」の任地です。



彼はガーナ人の家にホームステイしています。
その時点で+20ポイントです。


電気は通っていますが、2週間近く停電する事もあるという事で
+20ポイント。


水道・・・
無論、蛇口から水は出ません。
井戸です。
しかし、何がすごいってこの井戸、絵に描いたような井戸です。
ガーナで井戸は珍しくないですが、多くの場所ではより簡単に汲み上げられる様に工夫してあります。
しかし、だっくの家の井戸はヒモが付いたバケツを滑車でカラカラと引き上げるというもの。
家の目の前が井戸という事もありますが、+50ポイント差し上げたいと思います。




トイレ・・
蛇口から水が出ない状況なので、水洗なわけはありません。
田舎では一般的な、石やコンクリートで出来た便器があるボットン方式です。
ちなみに鍵は曲げたクギ1本です。
これまた+50ポイントに相当します。





私が到着した日も案の定、停電でした。

暗闇の中で懐中電灯を灯しながら、日本から送られてきた「えいひれ」を興奮しながら食べた私達二人の姿は異様の一言です。

なんのポイントか全くわかりませんが、140ポイント獲得した彼には今度なにかプレゼントしたいと思います。


つづく





2012年4月4日水曜日

自動車整備工場


協力隊の任期は通常2年間です。

しかし、様々な条件がありますが、任期を延長する事も可能です。

ガーナにいる協力隊の中で任期を1年延長している隊員がいます。
この方は自動車整備という職種で専門学校に配属されています。

ちなみにこの隊員、見かけることが超貴重なレア隊員です。
ドラクエでいったら「はぐれメタル」級、ポケモンでいったら・・・すいませんポケモンやった事ないです。

そんな方の配属先にお邪魔させてもらいました。

私は日本の企業に在籍したまま協力隊に参加しています。
そして私の所属している会社は自動車関係の会社です。

そのため、この方が帰国される前に整備工場見学などで勉強させて頂こうと思ってお邪魔しました。

工場はこの方の活動の成果で非常によく管理されていました。



特に在庫管理です。
さすがに日本のレベルと比べるのは酷ですが、ガーナでは間違い無くトップレベルの管理です。





また、突如のムチャブリにより私もちょっとしたプチ講義みたいなものを行いました。

ガーナの自動車整備について一番驚いたのは、整備士の担当分担です。

ガーナの自動車整備士は

機構関係
エアコン
電気系統

の3つに担当が分かれています。

日本だとそんなの基本的には別れてないです。


今回、お邪魔して本当に色々と勉強になりました。

なにより勉強になったのはこの方の熱意です。

見学後には二人で8時間くらい語り明かすという傍から見たらちょっと気持ち悪い光景でしたが貴重な経験でした。

周りから絶対不可能と言われながらもその目標に向かって達成した方の熱意というのは凄まじいものがあります。

そこに至るまでや協力隊生活の中で様々な困難や苦労があった様ですがそれを乗り切ったこの人はハンパじゃありません。

自分も残り少ない任期ですが頑張らねばと気合が入る良い機会でした。

3年間、本当にお疲れ様でした。