2012年6月17日日曜日

棚問題3


まだ「棚問題」です。

なんとか一応の許可を得られたため、棚の製作について具体的に進める事となりました。

まず、同僚と詳細を検討後、棚の図面を作成しました。



私の人生の中で図面を書くという事は生まれて初めて、さらに絵を書く能力が幼稚園児レベルの私は本当に苦労しました。

製図といっても日本の様にパソコンで作成したりする本格的なものではないですが、製図する道具もないので、大きな街で買った三角定規や分度器なんかを駆使して手書きで書いていきます。

さらに色々な都合で、3種類の棚の図面をほぼ一日で仕上げなければならない状況であったためマジでしんどかったです。

図面が完成すると、それを同僚が学校内の設備管理担当者や工事業者に費用を算出する様に動きました。

そうして出てきた概算費用

約2,000ガーナセディ(約10万円)

ちなみにこの金額、ガーナではちょっとした人の年収くらいの大金です。

この金額を校長と経理担当者に見せたところ、

「もう少し、費用を抑えられないのか?」

と再検討依頼が入りました。

そこで、設備管理担当者、工事業者、木材屋さんなどと検討を重ねていきます。

「図面に描いてあるサイズの板は遠くの大きな街まで行かないと手に入らない」

「でもなるべく厚い板を使わないと、たわんだり折れたりするよ」

「じゃあ負担が掛かりそうな部分にだけ補強材を入れて構造的に強くしよう」

「とりあえず、お腹減ったからご飯食べたい」

「隣の家のやつが、冷蔵庫買ったらしい」

などなど、有意義と無意味がマックシェイクの様に溶け合った議論が展開されます。

最終的に1,800ガーナセディ(約9万円)と一割のコストを削減して最終承認を得られる事ができました。

そんなこんなでようやく工事がスタートしました。


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